猪爪まさみがお届けしている会報誌です。

●平成13年度 一般会計予算案に反対
平成13年度の各会計の予算審議が予算特別委員会で行われました。私たち民主クラブは財政健全化への取り組み、介護保険・清掃事業の二大新事業の円滑な運営を評価し、国民健康保険・老人保険・介護保険の各特別会計には賛成いたしました。しかし、一般会計予算と修正案には反対いたしました。反対した大きな理由は以下の二点です。
 
1.自治体行政の重点はいつの世も「福祉」です。不景気と福祉行政のレベル低下が 社会的弱者をダブルで直撃しています。それなのに国と東京都は「弱者救済の 時代は過ぎた」との認識です。これに逆らえない新宿区の姿勢には問題があります。財政削減を区民福祉増進のために手段とするのではなく、いつのまにか削減自体を目的としてしまったのです。区民が切実に望んでいる施策に目をそらしていては賛同できません。

2.しかし反対の大きな理由は「住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)」に対する新宿区の姿勢です。
●住民基本台帳ネットワークシステムについて
<平成12年の第三回定例議会の代表質問>
・システムの初期投資に400億円、関連経費として224億円、年間経費として200億円
  と自治省(当時の)は試算しているが、費用対効果の面で問題だ。(区は前向きに進めていく)

<平成13年の第一回定例議会の代表質問>
・国民総背番号制の一里塚にならないか?(区は大丈夫)
・国民個人情報の集中管理はプライバシー流出を招くのでは?

<平成13年度の予算特別委員会の総括質疑>
・住基ネット関連予算2000万円は執行を凍結すべき!(区は拒否)

<平成13年度の予算特別委員会の締め括り質疑>
・「地域住民が制度の趣旨を理解できるよう徹底を図る」という衆議院の付帯決議を
  守ること。すなわち出張所単位の説明会を開くべし!(区は拒否)

私たち民主クラブは議会ごとに、質問を繰り返し、新宿区に警笛を鳴らしてきましたが、そのたびに

区の姿勢
・「高度情報化社会が進展する中で、住民サービスの向上に向け進める」
・「全国センターを通じて国に提供されるので国が保有するものではない。」
・「広報はするが区民の意見を聞く必要はない。」

ハッカーによるコンピュータへの侵入、住民票の悪用、監視国家の招来など、危惧はつきません。個人情報、年金番号や納税者番号、健康保険番号などは目的別の管理が安全で、ひとつに統一してしまうのは、プライバシーを守るためにも絶対に避けなくてはなりません。プライバシーの保護は区民の自由と安全を守る源泉になるからです。将来的に区民の生活と人権を脅かすような危険性を秘めた施策の容認はできません。

●住基ネットって何?
平成11年8月の住民基本台帳法の一部改正により、全国民を対象とした住民基本台帳ネットワークシステム、いわゆる住基ネットが14年8月から一部稼動し、15年8月には全部稼動する予定です。住基ネットの運営は都道府県並びに総務大臣が指定する指定情報処理機関(全国センター)が、区市町村から集まるデータを管理し、国の機関や区市町村などに対して情報の提供を行うものです。住基ネットでは新たに住基データの一部を区だけではなく都や指定情報処理機関も保有・管理することになります。
●日本弁護士連合会の意見は
住民基本台帳法の趣旨をせん潜脱し、国民総背番号制につながるものであり、現行法体制のもとでは国民のプライバシーを侵害するものである。これは国家による国民の個人情報の集中管理であり、管理社会、監視国家を招来する危険性が強いので、今回の住民基本台帳法の改正に強く反対する。
●住民基本台帳には
住民基本台帳には、区市町村の行政サービスの基盤として、個人の氏名・住所・生年月日・性別・本籍地などの他に、国民健康保険や国民年金等の情報が掲載されています。この情報は国民健康保険や国民年金の加入の有無、児童手当の受給資格の有無など、住民の利便を増進するため活用されています。
●住基本ネットのメリットは
1.住民票の写しが全国どこでも取れる。
2.住民基本台帳カード
  (このサービスを利用する時に必要)を作ると条例で定めることにより、印鑑証明・福祉サービス・体育館利用等の身分証明書になる。
3.各種行政手続きの際に、住民票の添付が不要になる。
4.他の区市町村に引越しをする場合、転入先の役所で、住民基本台帳カードの提示だけで移動ができ、転出の役所には出向かなくても移動手続きができる。
●杉並区では
1.個人情報の保護が完全か十分確認する必要がある。
  保護ができるシステムか 明確にしていくことが責務。
2.住民票コードの下に様々な個人情報が収集・管理される心配がある。
3.システムをつくり運用する のに費用がかかりすぎるのではないか。

杉並区では広報誌2ページに渡り住基ネットの説明を掲載しアンケート調査を実施。結果は、

「住基ネットを」
知っていた・・・56%
導入に疑問・・・71%
すすめるべき・・・7%

新宿区はもう少し区民への説明・意見聴取が必要です。

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